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ラミアのつがい 前編

山にフィールドワークをしに来た葉鳥健吾。
健吾は川でおぼれている蛇を助けるが、その後、ラミアの彩妃に食われかける。
そんな折、健吾の助けた蛇が仲裁してくれ、彩妃が健吾を食べるのをやめるように
説得してくれる。
しかも彩妃は健吾を気に入って、自分のつがいになれと言い出し、
健吾を逆レイプしてしまう。


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 一人の青年がけもの道を歩いていた。すらりとした手足、適度に日に焼けた肌、こ
れといって特徴のない中肉中背。顔立ちは並みだろうか。青年はバッグを肩に上げ直
すと、疲労の入り混じった吐息をはいた。

 羽鳥健吾は山道をフィールドワークしていた。自分の好奇心を満たすためだけに、
山の生態系を調べているのだ。

「うーん、気持ちいい」

 日頃は大学で勉強に拘束されていてなかなか自由を取れないが、その分趣味に時間
を費やせるのは格別だった。
 天まで覆い尽くさんばかりの木々、爽やかな音色を奏でる清流、山は自然に満ち溢
れ、まるで異次元に迷い込んだような錯覚をおぼえる。

「おや…あれは?」
 ばしゃばしゃと水の跳ねる音が聞こえた。気のせいだろうか、健吾は咄嗟に立ち止
まって耳を澄ませると、やはりあの水音が聞こえる。気になった健吾は音源のほうに
歩いていき、音の正体に目の当たりにして戸惑った。
 わりと深い川の真ん中、そこでヘビが溺れているのだ。ヘビはシャアーッと水面に
威嚇するが、声は力を失いだんだん弱々しくなっていく。

「助けないと」

 爬虫類であっても、助けを求めている生き物を見逃すなんてできない。健吾と同じ
くヘビも生きているのだから。
 健吾は素早い身のこなしでバッグの中身をアサリ、ビニール製の手袋を探しだした
。見過ごせないといってもヘビから咬まれるのは困るので、手袋を両手に装着すると
、川の流れ逆らいながらヘビのもとを目指した。

 ようやく流されるヘビに追いついたのはいいが、こっちを威嚇しなくでもいいじゃ
ないか。

「どうどう」

 人肌の触感を感じた途端、ヘビはすさまじい勢いで健吾の右手に噛みついてきたが
、弱っているからだろうか、強く噛みついてきたのは最初だけだった。形の上では健
吾を噛みついたままだが、ぜんぜん暴れるつもりはないらしい。

 健吾はことさら落ちつきながら、ヘビを抱えて陸地にたどり着くと、身をかがめて
溺れていた爬虫類を解放してあげた。

「もう大丈夫だぞ。これからは溺れないように気をつけな」

 ヘビはしゅるしゅると舌を出し入れしながら健吾の顔をうかがい、じりじりと下が
っていく。
 そんなヘビを苦笑しながら見つめ、立ち上がった刹那、なにやら不穏な空気を感じ
取った。何者かに監視されているような不快感。
 冷たくて、ねちっこくて、それでいてどんよりしている視線が健吾の肌を粟だてる


「あら、こんな場所にお客さんなんて珍しい」
 高い艶声だった。さえずるように歌う声は健吾の耳に優しく調和して、いい印象を
与えてくる。同時に、なにかドロドロしたものをふくませながら、不気味にまとわり
つき、健吾を無言の圧力で拘束していく。

 ぴたっと立ち止まるヘビ。

 震えあがった健吾は恐怖に耐えきれず、声のしたほうをふり返った。

「そう怯えないで」

 そこには見目麗しい美貌の女性が悠然と立っていた。いや、立っているという表現
が正しいのかは分からない。
 女性の上半身は一糸まとっていない姿で、流麗なボディを惜しげもなくさらしてい
る。滑らかな線の肩口、成人した健吾の両手に余る巨乳、すらりとした身体のライン
、一見極上の肢体は、しかし、あまり視界にはいってこない。

 信じられなかった。

 女性の腰から足の下半身はヘビのそれで、艶やかな曲線を描きながら尾のまで繋が
っている。ヘビの胴体はうねうねと蠢いて地面を滑るように動くと、健吾の間近まで
迫ってきた。

 逃げないとと思うのだが、ヘビ女の本能にうったえかけるような死線に見つめられ
ると、身体に力を入れられなくなり、無様に立ちすくすしかできないのだ。

「大丈夫よ。久素ぶりのお客さんだもの……可愛がりながら食べてあげる♡」

 全身の筋肉が硬直していく。生命の危機に立たされた健吾の心臓は、早鐘を打ち、
はやく逃げろと警鐘を鳴らす。

 がくがくと震える膝、がちがちと噛み合わない歯の根。何もしてないのに、あぶら
汗が肌いっぱいにたたえて、服は水気を吸ってぐっしょりしている。いっそ泣き叫び
たいのに、喉の奥からはかすり声すらせきとめられてしまう。

「あ……あぁっ…………」
「どこから食べてもらいたい? 足、手、それとも顔?」
「ひっ……ぅあ、……うぁ……あ」

 殺される。このヘビに食われて死んでしまう。

 この国は平和だと信じていた。何気ない日常は温かさに満ち溢れ、人間以外の外敵
は怖れるに足りない。ずっとそう信じていたのだ。ヘビ女の存在は健吾の常識を覆し
、絶望のどん底におとし入れるのだ。

「あぁ、いいわ……その怯える顔……」

 ヘビ女はしなやかな手を健吾の顔にのばし、愛おしく頬を撫でさすってきた。

「もったいないから顔は後回しね……まずは足から」
「や、やめぇ……!?」

 うっと息を飲みこむ音が鳴った。
 妖艶に笑むヘビ女を眺めながら、襲いくる痛覚を想像して、うっと吐き気をもよお
した。胃がよじれるような痛みに苦しんでいると、身体中が内側から焼き尽くされて
いくようだった。

「それじゃあ――もう、今食事中なのに」

 ヘビ女は不満げに呟くと、健吾から離れて視線をあらぬ場所に向ける。視線の先に
は、健吾の助けたヘビがいてなにやら舌を忙しなく出し入れしていた。

「うんうん……へぇ……あなた、この人間に助けてもらったの。ふーん……」

 ヘビ女はまじまじと健吾を眺め、ぱぁっと顔を輝かせる。

「しょうがないな……うん、分かったよ。とりあえず食べないよ。ほんとほんと」

 助かったのか?
 今、ヘビ女の口は食べないと告げた。健吾を食べないでくれるのだろうか?

「あなたも人間に甘いね……たいがいにしておきなよ。うん、じゃあね」

 落ちつきを取り戻したヘビは、健吾を一瞬だけじぃーっと見おさめると、しゅるし
ゅるとどこかにいなくなった。

「運がいいね……。まぁ、そんなわけで食べないでおいてあげるよ」
「あっ…あ、あぁぁ……」

 全身が安堵につつまれる。嘘じゃなくて生きている。五体満足で生の感覚があるの
だ。

 心臓の鼓動が静けさを取り戻し、やすらかに凪いでいく。覚悟していた痛みや恐怖
が薄まり、生きている実感がわいてきた。あれほど切羽詰まっていた頭は急速に熱を
放出させ、のんびり穏やかになる。

 死ぬ間際に直面して、生きていることの大切さが実感できた。緊張のとけた身体の
手足は自由に動かせるようになる。

「私の名前は彩妃。ラミアの彩妃よ」
「えっ?」
「名前よ。あなたの名前を聞かせて」

 ラミア――美しい女性の上半身とヘビの下半身を持つ種族。空想上の生き物だとば
かり決めつけていたが、現実にも存在すると知って驚愕した。健吾はそんな存在に喰
われかけたのだ。

 怖かった。さっきまでの食われる恐怖に脅かされた健吾は、安全だと分かった今で
も彩妃を信用できないでいた。植えつけられた恐怖は根強く残るのだ。

「……羽鳥健吾」
「羽鳥健吾ね、逞しい響きね」

 条件反射的に名乗り返す自分もだが、彩妃はなにを考えているのだろう。左手でし
なを作ると、くすくすと可愛らしく笑った。

「そう警戒しないでよ。こう見えても私、あなたのこと気にいったのよ」

 意味が分からない。さっきまで食おうとしていた相手を気にいったとか、どうやっ
たら信じられるとういうのか。

「聞けばさっきのヘビくんを助けたっていうじゃない。心から礼を言うわ」
「あ、あぁ……」
「人間にも色んな相手がいるのね。私見直したわ」

 あの川に溺れていたヘビを助けたから、彩妃から見逃しても耐えたらしい。損得勘
定で考えるのはあまり好きではないが、この時ばかりはヘビを助けてよかったと内心
で泣いた。

「ねぇ……、あなた私のつがいにならない?」
「えっ? つ、つがい?」
「そう、つがい……。私あなたに興味をもったみたい」

 彩妃は両手を健吾の後ろ首にまわすと、互いの目が合うように固定して、瑞々しい
唇をとがらせた。口唇の隙間からは、先の長い舌が現われ、宙を泳ぎながら健吾の頬
を舐めとった。

「ひっ!?」
「ちろ、ちろ……っ」

 見かけだけではなく、彩妃の舌もヘビの形をしていた。彩妃はうっとり瞳を細めな
がら、唾液をいっぱいに含んだ舌で健吾をねぶり回し、恍惚とし始める。
 舐められた肌からは、むず痒い熱が顔全体に広まっていく。ぞくぞくする感覚に、
健吾はつい身を震わせてしまった。

「ちゅちゅ、ぺろ、ちろろろろろろろっ」

 彩妃は頬を舐め、突き、くすぐり、一通り堪能し終えると、今度は健吾の唇の縁を
責めてくる。唾液をすりつけ、逃がさないとばかり自己アピールをするのだ。唇はど
んどん望まない快感を覚えつつあり、彩妃を求め始めていた。

「あ、うあぁ! ちゅっ……、あむむむむぅっ!?」

 なけなしの理性をたぐり寄せて必死に彩妃を拒んでいるが、この抵抗はいつまで続
くのだろう。舌先でむさぼられる口唇。かすんできた意識はぼんやり彩妃と舌を絡ま
せたいと望み、つぐんだ口の抵抗をゆるめてしまう。

「ちぱ……ぷ……じゅろ、ちっちっちっぱぁっ」
 健吾の唇のゆるんだ瞬間を見過ごすはずがなく、彩妃は細長い舌を口内にうずめて
くる。潜りこんだ舌先は健吾の歯ぐきを舐めとり、それを左右に往復で何回も行き来
する。歯の裏から微弱な電流が走り、頭からお腹、下半身まで快楽で染めていく。

 嘆かわしいが、健吾の淫棒は肉欲の悦びにさいなまれ、ズボンのなかでびくんと震
えあがっていた。下腹部に血液が集中し出すと、いやらしい圧迫感に締め付けられる
のだ。

「うぷ、お、うぐ……くぁ、あぷぷ……」
「れろ、れろれろ~ん、じゅろろろろろろろっ」

 彩妃は口腔粘膜をねぶり回し、充分に唾液を塗りこむと、健吾の舌に自身のそれを
何重にも絡みつかせる。
 植物が蔓を幾重にもまきつかせるよう攻められる舌は、彩妃からぎゅっと締めつら
れて、この上ない愉悦にとろけてしまった。触れるか触れないかぐらいに弱くして焦
らせしている時もあれば、たまに力づよく食い込ませてくる。

 こんなことを思うのは失礼だが、人の亜種から襲われるのは怖いものがある。いく
ら男として性に奔放だからといって、下半身がヘビの娘にセックスを強いられるのは
怖かった。

 怖いのに感じてしまう自分が信じられなくて、心のガードを硬くするが、彩妃の性
のテクニックのまえには意味をなさなかった。

「んぷ、くちゅ、じゅじゅっ、じゅぱるるるるるるるるるるっ」

 彩妃と健吾の涎が混ざり合い、喉奥に落ち込んでいくと、得体のしれないもどかし
さに襲われた。

 舌が麻痺するぐらいにもてあそばれた頃、健吾の身体はすっかり欲情していた。
 彩妃はするすると舌をほどき、健吾の口内からちゅぱっと抜けていった。外気にさ
らされた舌先は、木々の隙間から降りそそぐ陽光をあびて、きらりと瞬いた。

「ん、ぷ、ふぅぅ……健吾の舌、おいしかったわ……」
「んぷぅ、はぁ……ふぁぁあぁ……」

 やっと口を解放された健吾は、今までの息苦しさを解消する勢いで、空気を肺いっ
ぱいに吸いこんだ。血流の脈動する圧迫感がじかに伝わり、呼吸を抑えながらその激
しい心拍数を耐えた。

「あたし達、意外に相性がいいのかもね」
「ぐっ…、けほっ、げほっ……こんなことして…んぐぅ、なにが楽しいんだ」
「歯向かうつもりなのね……残念だわ」

 彩妃はわざとらしくため息をつくと、にやりと笑みの形を浮かべた唇を健吾の首筋
に押し付けようとする。口内では鋭くとがった牙が鈍くきらめいていた。健吾は情け
ないうめき声が漏れるのもかまわず、足を一歩後ろに下げるが、彩妃はそれを許して
くれない。健吾の背後にまわした両手をきつく結び、より密着するように自分のほう
にたぐり寄せた。

「あっ、ち、近づかないで……」
「女にエッチな誘いを受けてるのよ。もう少し喜びなさい」

 彩妃の上目遣いに見上げる痴態は、健吾の心をこの上なく掻き乱し、抗おうとする
抵抗力を根こそぎうばってきた。恐怖に支配された健吾はわけもなくうろたえてしま
う。

 今日はフィールドワークをしにきただけだった。それなのにファンタジ―の世界に
迷い込んでしまったような意味不明さで、あまつさえラミアから危険な誘惑にさらさ
れているのだ。家でじっとしていればよかったと、後悔ばかりが募る。

「怖いのね……すぐに何も考えられないようにしてあげる」

 首筋に生温かな感触が走った。ぷにぷにの唇を健吾の肌に接触させた彩妃は、悩ま
しい鼻息をもらしながら、くり返しねっとりしたキスをしてくる。

 健吾の肌で卑猥に弾ける彩妃の口唇。下半身に触れる彩妃の胴体は爬虫類らしく冷
ややかだが、予想に反して女体の上半身は温もりに溢れていた。優しい人肌で健吾を
包んでくる。

「あぁ……ぅ、ふぁ、あふぁぁ……」

 身体中の血液がぐらぐらと沸騰していき、性的な神経を淫らになるように促してく
る。身体はかすかに彩妃のトリコになりつつあった。

「健吾の肌しょっぱい…汗ばんでるのね。いいわ、もっと興奮して」

 彩妃はぐちゅぐちゅと口内に唾液を溜めると、口唇を丸くすぼめ、粘着質な液体を
健吾の首筋に垂らして唇でぬりたくってきた。生温かな粘液にまみれた肩は、森の外
気に触れてすーすーして、性感を何倍にも高めるのだ。

「うあっ!? くはぁ……ぁ……っ!!」
「いい声で泣いて……そろそろもらうわね」

 感慨深そうに瞳を透明な膜で覆った彩妃は、唾液でてらてら光る健吾の首筋に唇を
つけ、一片たりとも離さないように、ぎゅっと吸いついた。
 健吾の首筋になにかが触れたと認識した後、ちくっと鋭い痛みが肌をつらぬき、首
から全身の神経を焼きつくした。

「ひ……っ!? あ、お……うっ、がぁぁぁ……!!」

 身体が冷たくなったり、熱くなったり、不安定な体温調節になってしまう。冷や汗
を流していたかと苦しめば、いつの間にか喉がものすごく乾いている。首筋からの鈍
い痛みはいつ終わるか知らず、奇妙な液体を血管に流しこまれていた。

「あむ、むちゅっ……じゅるる、む、んっ、ふぁ……あむむ」

 苦痛でしかたなかった時間はなぜか甘美な一時に移り変わり、健吾を官能の世界に
迷いこませる。毛穴からは濃密な汗が吹き出して蒸発し、健吾の鼻粘膜に付着して、
さらなる淫心を呼び起こすのだ。

 首筋から離れた唇はちゅぷっと淫猥な音色を奏で、ドロドロの糸を引いていた。口
唇の奥で妖しくゆれ光る牙には、浅黒い血液が付着していた。神秘的な光景に釘付け
になり、ぞくぞくと痺れてしまう。

「これで健吾は……私にもの」

 彩妃の支配欲に満ちた声を鼓膜にあびると、まどろんでいた意識が瞬時に覚醒する


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長谷川名雪

Author:長谷川名雪
初めまして、長谷川名雪と申します。
シナリオライター・小説家などを目指して修行中です。
このサイトでは主にエッチぃな作品を載せていきます。
よろしくお願いします。

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